新たなる「未来へのかけ橋」
学校法人九州学園は1951年(昭和27年)の設立以来、長い歴史を経て今日に至っておりますが、このたび新たな道を踏み出すべく、国際医療福祉大学・高邦会グループの一員となり、同時に、福岡女子短期大学は福岡国際医療福祉大学の姉妹大学となりました。
国際医療福祉大学は、福岡県内では筑後地区に大川キャンパスを有し、福岡国際医療福祉大学のキャンパスは、福岡市・百道浜地区にあります。本学の筑紫地区も併せた3つのエリアの特色を生かしながら、新たな教育・人材育成のネットワークの展開が始まります。九州学園の理事長として、この取り組みに積極的に参画してまいりますので、ご指導よろしくお願いいたします。
本学は1966年(昭和41年)に開学しました。50周年の2016年(平成28年)に刊行された記念誌「未来へのかけ橋」には、草創期から学生の指導に当たってこられた先生方6名のパネルディスカッションが掲載されています。
「専門教育の徹底」と「教養教育」―。栄養士、秘書、保育士、司書など専門職育成教育を通じて「有能な、よき社会人」を送り出すと同時に、「高度の教養を身に付け、卒業後も世の中の変化に対応できる教養人を育成する」という、本学の女性教育の理念が説かれています。
「地域との連携」―開学前の用地取得の段階から、太宰府天満宮や太宰府町(当時)の協力を受けた経緯を紹介しながら「太宰府の地域に受け入れていただき、太宰府に育てられた学校」として、今後も地域の期待に応えることが必要だと指摘しています。
一方で、「少子高齢化」や「専門学校も含めた高等教育の在り方」などパネリストが示した懸念要素は、当時よりも増幅した形で、本学が今、向き合う課題となっています。
私たちは、先輩がたが開学から半世紀の節目に抱いた思いを正面から受け止めながら、創立60周年、さらには100周年に向けて前に進みます。国際医療福祉大学・高邦会グループという、新たな体制の中で、新たなる「未来へのかけ橋」を築いてまいります。引き続きご指導のほどよろしくお願いいたします。
福岡女子短期大学 理事長
吉戒 孝